EaseUS Software社の[EaseUS Data Recovery Wizard]を使用して、完全に消去(ゴミ箱を空に/フォーマット)したデータの復元をしてみましたので、いくつかの作業例、tipsを紹介いたします。
※この記事はEaseUS Software様からの依頼とライセンス提供を受けて作成しています。
EaseUS Data Recovery Wizard
↓公式サイト
第22回Vectorプロレジ大賞の復元部門賞
第24回Vectorプロレジ大賞のバックアップ&復元部門賞
EaseUS Software社の製品では「Todo Backup」シリーズが有名ではないでしょうか。まるごとバックアップやクローン作製で使ったことがある方も多いかと思われます。
EaseUS Data Recovery Wizardでは
- 誤って削除してしまった
- フォーマットの誤操作
- パーティションの紛失
- 物理的障害やウイルスによるデータ消失
に対応すると書かれています。
では、早速やってみましょう!
インストール
[無料ダウンロード]からインストール実行ファイル[drw_free.exe]をダウンロードし実行します。
復元したいドライブにインストールすると、そのデータが上書きされる場合があります。リカバリーの成功率を維持するため、他のドライブにインストールしてください。
ここでは、デフォルトの状態でインストールしてみました。
↓インストール完了すると有料ライセンスのご案内がブラウザに表示されます
購入するときはこちらから行くと割引になっているようです。下の方にスクロールすると「セット売り」でさらに安く購入できる案内がありました。
いいですね~これ。これだけで作業の流れがわかります。変な動画見せられることもなく簡潔にまとまっています。
動作検証内容
今回は下記の内容の検証をしてみました。
- USBメモリ(データはドライブ直下/完全削除)
- USBHDD(データはドライブ直下/完全削除)
- 内蔵データドライブ(データは特定フォルダ内/完全削除)
- 内蔵システムドライブ(インストールしたドライブ/データは特定フォルダ内/完全削除)
- USBメモリ(データはドライブ直下/フォーマット)
- USBHDD(データはドライブ直下/フォーマット)
データ復元の流れ/リカバリーテスト
ソフトウェアの起動
無料版で0.5GB(500MB)までリカバリーできます。さらにリカバリーするには・・・
0.5GBなんてあっという間です、無いようなもんです。このあと大量にデータが検出されますので・・・
※アプリ上から共有すると1.5GBの復元量を追加することができます。(後述)
テストデータを消去
当該ファイルを[削除]するとゴミ箱入りしますので、ゴミ箱を空にします。
または、
ゴミ箱に入ることなく完全に削除されます。
ゴミ箱が空になっていることを確認したら、早速復元させてみましょう。
復元してみる
1.USBメモリ(データはドライブ直下/完全削除)
結果OK
クイックスキャン→ディープスキャンの2フェーズで行われます。クイックスキャンで直前に削除した3ファイルが検出されました。
クイックスキャンで検出されたファイルを[リカバリー]します。
↓リカバリーしたい範囲をチェックし[リカバリー]ボタンを押す
リカバリーするファイルの保存先は元の場所と異なるドライブにしてください
今回は、内蔵HDDの空いてる場所に保存しておきます。
共有してほしいそうです。
そして、ここから共有するとfree版での復元可能容量を1.5GB追加することができます。
リカバリーされたファイルが開けるか確認します。
写真、動画は開くことができましたが、エクセルがちょっとおかしかった。
ここでは開けませんでしたので、さらに深く・・・
ディープスキャン結果からリカバリーしてみます
大量に過去に存在したファイルが出てきます。その中からソレっぽいファイルを探します。ファイル名も拡張子も違う場合が大半なので気合で探します。
こちらを開くとエラーがあって自動修復で回復しました。
エラーなく開けるファイルが別途存在しました。
開ける開けないなどは、あくまでも私のこの条件で起こったことですので、環境によって結果は変わってくるでしょう。
ひとまず、テスト用の3つのファイルは完全に復旧できています。
スキャン結果を保存するかどうか聞いて来ます。
小さなファイルが保存されます。
以下1.と同様にテストデータを完全消去しテストしてみます。
2.USBHDD(データはドライブ直下/完全削除)
結果OK
1.同様に行ったところ、クイックスキャンで検出されたファイルをすべて開くことができました、完璧です。
これで足りている場合はディープスキャンは不要です。
3.内蔵データドライブ(データは特定フォルダ内/完全削除)
結果OK
テストデータをフォルダ内に保存し、ファイルのみ完全消去します。スキャンかけたところクイックスキャンの項目が出現しません。
残り時間15時間以上です。
今回のテストデータがありそうなところが一番上に検出されていますので、スキャンを中断してリカバリーしてみます。
紛失データが存在していたドライブにファイルを保存すると復元が成功しない可能性があります。別の保存場所を指定してください
これを無視して強行してみましたが問題ありませんでした。これは、たまたま大丈夫だったので過信せず、別ドライブ使用した方がいいかもしれません。
リカバリーされたテストファイルは3つとも開けました。
4.内蔵システムドライブ(インストールしたドライブ/データは特定フォルダ内/完全削除)
結果一部復元できず
インストール時のメッセージ
復元したいドライブにインストールすると、そのデータが上書きされる場合があります。リカバリーの成功率を維持するため、他のドライブにインストールしてください。
に該当するドライブとなります。
3.同様に行ったところ3.で出てきたそれっぽいフォルダが内のファイルが0です。スキャンを最後までかけてみます。
このリカバリされたファイル群から当該ファイルを探すのは至難の業です。テストデータ3つのうち写真とエクセルはすぐに見つかりましたが、動画を見つけることができませんでした。
「インストール時のメッセージ」は守った方が良いでしょう。
今回の作業ではここでリカバリ保存用HDDが満タンになってしまいました。既存のHDDの空きスペースを使っていたためです。大容量の別HDD用意した方がイイでしょう。(今回は既にテスト終了した分をここで消去しました)
5.USBメモリ(データはドライブ直下/フォーマット)
結果OK
1.では完全消去でしたが、今度はフォーマットしてみます。
スキャンをかけると、クイックスキャンでは検出されずディープスキャンします。
この中からテストデータ3つのリカバリーは成功しました。
6.USBHDD(データはドライブ直下/フォーマット)
結果OK
5.と全く同様です。スキャンはとても時間がかかります。
↓(参考)スキャン中のタスクマネージャー(パフォーマンス)
まとめ
こういう風に使おう
今回のテストにてわかったことから、次回運用時にこうした方が良いという感想です。
- リカバリー作業専用の大容量HDDを用意する
- そのHDDにこのアプリケーションをインストールする(できるのかどうかやってないのでわからないが)
- スキャンデータ、リカバリデータを全てこのHDDに保存する。
感想
- クイックスキャンで出てこないときは、かなりの時間と当該ファイル検索能力が必要になります。
- フォーマットしちゃったときはは上記を覚悟しよう
- だいたい復元できるができなかったらあきらめよう
- 完全消去ソフトの必要性がよくわかりました
- このソフトの操作性や扱い方はとても簡単、よくできています
- 直前の完全消去ならとっても簡単に見つかります
というわけで、ゴミ箱を空にしちゃったorゴミ箱に入らない大サイズのファイルの救出には、とっても便利だと思います。
そしてなにより・・・
こういうソフトのお世話になる機会が無いことが重要!
バックアップは大事!
おわり
EaseUS(イーザス)公式サイト|無料データ復元ソフト – EaseUS Data Recovery Wizard Free
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